コーヒーの渋味成分であるクロロゲン酸類(タンニン)、苦味成分であるトリゴネリン、その他の雑味成分ですが、コーヒー生豆の渋皮部分にたくさん存在しています。
このコーヒーの雑味の元となる渋皮を、簡単な方法で完全に取り除くことができる焙煎方法で特許が成立しています。
その焙煎方法というのは、焙煎前のコーヒー生豆に、その重量の1~10%の水分を添加してから焙煎を行うというものです。
ようするに、パフィングの力を最大限に利用するコーヒー豆の焙煎方法なのだと思います。
コーヒー生豆への水分添加ですが、水を噴霧または散水して行い、コーヒー生豆全体が均一な水分量になることが好ましいとあります。
また、コーヒー生豆に対する水分添加量ですが、その加減が大変難しいということで、コーヒー生豆の状態を充分に観察しながら添加量を決定する必要があるとのことです。
コーヒー生豆に適当量の水分を添加することで、コーヒー生豆表面の渋皮を膨潤させて、コーヒー生豆の表面からはがれやすくすることができます。
この状態のコーヒー生豆を焙煎すると、完全に渋皮が取り除かれた焙煎コーヒー豆ができあがります。
コーヒー生豆への水分添加時期ですが、焙煎の直前、焙煎機内に投入されているコーヒー生豆に対して行うのが理想だとしています。
具体的には、所定量の水を散水又は噴霧するためのノズルを設置したコーヒー豆焙煎機内に、コーヒー生豆を投入した後、コーヒー生豆を適度に攪拌しながら、コーヒー生豆に対して所定量の水分をノズルから添加して、コーヒー生豆の表面に均一に水分を付着させた状態で焙煎を行うのが好ましいとなっています。
水分添加後の焙煎方法ですが、攪拌状態にあるコーヒー生豆に高温の熱風を所定量で供給して、コーヒー豆が色付き始めたら熱風の供給量を減らして、コーヒー豆の温度が所定の温度になった段階で熱風の供給を停止するという、ごく一般的な方法で焙煎できると、その特許に書いてあります。
この方法でコーヒー豆を焙煎加工すると、水を添加しないものに比べ、渋味や苦味といった雑味が無く、口当たりが軽くて、柔らかい味わいのコーヒーになるそうです。
この特許の出願日は平成18年9月8日、公開日は平成20年3月21日となっています。
特許の所有者は、キーコーヒーです。
でも、この焙煎方法のどの部分で特許が成立しているのかは不明です。
どのように考えても、焙煎機のドラム内での水分散布の部分しか無いと思うのですが。