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コピ・ルアク、ジャコウネコのコーヒー

インドネシアに棲息する小さな動物ジャコウネコの大好物、それは、コーヒーの果実です。

でも、コーヒーの果実に含まれているコーヒーの種子(コーヒー生豆)の部分を消化する能力がありません。

そのまま、体外に排泄されてしまいます。

 

そのジャコウネコから排泄されたコーヒー生豆を焙煎して、その焙煎コーヒー豆を使ってコーヒー飲料を淹れると、コクと風味の素晴らしい何ともいえない味わいのコーヒー飲料が出来上がるそうです。

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希少価値の高いコーヒー生豆で、1ポンド(450g)あたり1万円くらいで取引されているとのことです。

コーヒー生豆段階で1ポンド・1万円ですから、末端の喫茶店で飲むのなら、1カップ・千数百円くらいになるはずです。

 

ジャコウネコのコーヒー、コピ・ルアクを使用したカップコーヒーを飲むと、何ともいえない素晴らしいコクと風味を味わうことができて、その風味がまる1日、口の中に残っているのだそうです。

ということは、ジャコウネコのコーヒー/コピ・ルアクは、エイジングしたコーヒー生豆と同じ性質を持つコーヒー生豆だということです。

 

有用微生物の代謝で生成するアルコール類やエステル類をコーヒー生豆に吸収させることで、コーヒー生豆に新しい香味成分を添加する工程が、コーヒー生豆のエイジングなのだと考えています。

有用微生物が発酵工程を経ることで、独特な香味成分をコーヒー生豆に添加する作業(化学反応)がコーヒー生豆エイジングの主要部分なのだと解釈しています。

 

化学反応は、動物の体温程度の温度では、ゆっくりとしか進みません。

でも、動物の体内では、体温程度の温度で化学反応が急速に進みます。

普通、コーヒー生豆のエイジングには、長い長い時間を必要とするのですが、コピ・ルアクの場合、ジャコウネコの体内で有用微生物による発酵工程が進行するということで、発酵に必要な時間が極度に短くなっているのだと想像しています。

 

そして、その有用微生物ですが、コーヒーの果実に棲息していて、その果実を栄養分としている有用微生物かもしれないと考えたりしています。