世界の三大嗜好飲料と言えば、コーヒーとお茶とココアです。もちろん、アルコール飲料を除いてですが。そして、コーヒーはアカネ科、お茶はツバキ科、ココアはアオギリ科の植物です。
普通、コーヒーノキと言えば、アカネ科コフィア属のコーヒーノキを言います。
アカネ科の植物は、双子葉植物で合併花類、低木が多いとされています。また、有益なアルカロイドを含むものや、染料、薬用に利用されているものなどの有用植物が多いとされています。
アカネ科の植物としては、コーヒー以外に、アカネ、クチナシ、キナなどがあります。有用植物が多くて、有益なアルカロイドを含むもの、染料・薬用に利用されるものもあると言われています。
植物学的にコーヒーノキは、アカネ科・コヒア属(Coffea)・ユーコフィア節(Eucoffea)に分類されています。
コーヒーノキの種類がどのくらいあるかを、科→属→種→亜種と調べていくと、交配種、変種、亜種など新旧の全種を合わせたら100種を上回るかもしれないと言われています。
しかし、植物学的に見てもっとも重要な品種といえば、十数種の有用経済種に限定されるとする意見が大勢を占めているようです。
上の写真の図は、珈琲を科学するの著者伊藤博さんが、商業栽培に適合しないものを削除して、主流になるコーヒーを選んでまとめた系統分類図です。
アカネ科コフィア属の中で経済的に優れているのがエウ・コフィア属で、その中のエリスロ・コフィア亜属は、アラビカ種とカネフォーラ種(ロブスタ種)につながっていて、パチ・コフィア亜属はリベリカ種につながっています。
アラビカ種とカネフォーラ種(ロブスタ種)、それにリベリカ種がもとになって主要品種が栽培されてきたので、植物学上これらを三原種と呼んでいると、珈琲を科学する(時事通信社刊)で伊藤博さんが語っています。