植物学では、コーヒーノキは、アカネ科・コヒア属・ユーコフィア節に分類されています。
コヒア属には、アラビカ種・カネフォーラ種(ロブスタ種)・リベリカ種をはじめ、50とも60ともいわれる「種」が存在しています。
コヒア属の「種」のうち、最も栽培量が多いのはアラビカ種です。
コフィア属の「種」であるコーヒーノキは、種の部分が飲み物であるコーヒーを作るのに用いられる、コーヒー豆と呼ばれている顕花植物の潅木(低木)です。
コフィア属は、アカネ科に属しています。
コフィア属の起源地は、アフリカのウガンダからザイールにかけてのビクトリア湖北西地域と考えられていて、アフリカ大地構帯に近い地域です。
アフリカ大地構帯の形成は7000年前に始まったと考えられています。
中林敏郎博士らが著した「コーヒー焙煎の化学と技術」には、アフリカ大地構帯の形成の影響で、6500万年前以後にアビシリア高地やアラビア半島西部山地の隆起が起こって、地溝が北から発達して、2500万年前に紅海が開いてアラビア半島が分かれ、マダガスカルは3500万年前に分離、ケニア高地は2000万年前にできたといわれていると記載されています。
続いて、マスカロコーヒーが自生しているマダガスカルの分離が3500万年前であるから、コーヒー属の分化と拡散は、それ以前の第三紀に発生したはずで、アラビア半島の分離前にアラビカ種がイエメンまで分布していた可能性も考えられると記載しています。