スペシャリティーコーヒーは、2000年代に注目が集まり始めて、2010年代の10年間で大きく成長しています。
どの国のどの地方のどこの農場で生産されたコーヒー生豆、自然保護団体やフェアトレード団体の認証を受けているコーヒー生豆、カッピング審査会で高い評価を受けているコーヒー生豆をスペシャリティーコーヒーと呼んでいるのだと思います。
生産地域・農園名・品種・精製方法など、コーヒー生豆生産工程のあらゆる仕様が高い付加価値を産んで高値で取引されているのがスペシャリティーコーヒーです。
煎りたて新鮮なスペシャリティーコーヒーを売り物にするコーヒー豆自家焙煎店が、相当なスピードで増え続けています。
これは、日本だけの現象では無くて、世界的レベルで発生している現象です。
このブログの管理人(年老いた珈琲豆焙煎屋)は、1989年から地方都市の和歌山市で小さなコーヒー豆自家焙煎店「エカワ珈琲店」を営んでいます。
2000年代の中頃までは、国別銘柄のコーヒー生豆を自家焙煎コーヒー豆の原料に使っていました。
国別銘柄のコーヒー生豆は、生産国の規格でグレードが分けられているコーヒー生豆で、大量に取引されて世界中に大量流通しているコーヒー生豆です。
これらのコーヒー生豆は、コマーシャルコーヒーまたはハイコマーシャルコーヒーと呼ばれています。
エカワ珈琲店は2000年代の中頃、ある事情があって新しいコーヒー生豆調達先探しをする必要があって、その結果、幸運にもスペシャリティーコーヒーを専門に取り扱っている総合商社からコーヒー生豆を調達するようになりました。
ですから、2000年代の中頃から、スペシャリティーコーヒー生豆を原料に使ってコーヒー豆を自家焙煎しています。
スペシャリティーコーヒーへの関心が高まり続けていて、独立系の喫茶店・カフェ・レストラン・ホテルなどでスペシャリティーコーヒーメニューを目にすることも増えて来ています。
スペシャリティーコーヒーは、独立系の喫茶店・カフェと喫茶店チェーンの違いを鮮明にしてくれます。
コーヒーの淹れ方が異なっていて、使う器具・道具・消耗品も異なっていて、コーヒーに対する考え方も異なっています。
喫茶店・カフェ・レストランで仕入れる焙煎コーヒー豆は、大手・中堅ロースターが自動化された焙煎工場で大量焙煎して、整備された営業網を通じて大量販売するレギュラーコーヒーと、近所のコーヒー豆焙煎店で小型業務用コーヒー豆焙煎機を使って手作業で焙煎する自家焙煎コーヒー豆(クラフトコーヒー)のどちらかになると思います。
今のところ、スペシャリティーコーヒーに関しては、その性格から、小型業務用コーヒー豆焙煎機を駆使するコーヒー豆自家焙煎店の独断場になっています。
スペシャリティーコーヒーを原料に使うクラフトコーヒーについては、「煎りたて新鮮な自家焙煎コーヒー豆」という絶対必要条件があるわけですから。