ドリップ式でコーヒーを抽出・濾過するときに、コーヒーの水溶性物質と非水溶性物質を分離・ろ過する役目を背負っているのがフィルターです。
そのフィルターのうち、ペーパードリップ方式でコーヒーを抽出・濾過するときに使用する紙製のフィルターが『ペーパーフィルター』です。
コーヒー豆を焙煎すると、コーヒー豆の組織は蜂の巣のようなハニカム構造になります。
そのハニカム構造の中に湯を通すことで、コーヒーの成分を抽出して湯に移します。
そして、抽出したコーヒーの成分が溶けている湯とハニカム構造を持つコーヒー粉を分離(濾過)することで香ばしいコーヒー(浸出液)が出来上がります。
コーヒーの成分が溶けて(分散して)いる湯とコーヒーの粉を分離(濾過)する方法で、最もポピュラーなのが紙(ペーパーフィルター)を使って濾過するペーパードリップなのだと思います。
ろ紙は不織布の一種で、セルロース繊維とガラス繊維の2つがあります。
コーヒーの抽出濾過に使用するペーパーフィルターには、セルロース繊維のろ紙を使っています。
セルロース繊維ろ紙は、他のろ材と比べると細孔が比較的粗大で、粒子の補足性も低いといわれていますが、低コストです。
成分抽出の終了したコーヒー粉と、コーヒー成分を含む清澄液(浸出液)とを分離するだけなら、低コストのセルロース繊維ろ紙で十分なのだと思います。