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エカワ珈琲店版、珈琲入門【8】コーヒー豆焙煎中の組織変化と焙煎度

コーヒー豆の焙煎工程では、ほとんど秒単位でコーヒー豆組織が変化していると言われています。

ですから、コーヒー生豆の種類や特徴、また焙煎したコーヒー豆の使用方法の違いによって、適切な焙煎度合(煎り具合)を設定する必要があるのだと思います。

Kalita セラミックミル C-90 (ブラック)

Kalita セラミックミル C-90 (ブラック)

 

 小規模な飲食店で使うコーヒーミルなら、この電動ミルで十分に対応できるとエカワ珈琲店は考えています。

 

その方法として、大まかに三段階に設定する方法から、五段階、あるいは六段階、さらに詳細に八段階に設定する方法などが知られています。

 

エカワ珈琲店は、1990年頃から、焙煎度合を「浅煎り」、「中煎り」、「深煎り」の三段階に分類する方法を基準として焙煎度合(煎り具合)を説明しています。

そして、より専門的に説明する必要のあるときには、8段階に分類する方法に基づいて説明することにしています。

 

ちなみに、現在(2016年)のエカワ珈琲店は、焙煎度合の色だけを目安にコーヒー豆を焙煎しているのではなくて、同じ「中煎り」でも、コーヒー生豆の銘柄や状態の違いによって、1ハゼまでの時間を短くしたり長くしたり、化学反応が活発化する1ハゼ以後の時間を長くしたり短くしたりと、様々に煎り分けているつもりです

 

【1】焙煎度/焙煎のグレード

コーヒー豆の焙煎中、苦味・酸味・香りなどの成分が、ほとんど秒単位で変化しています。

コーヒー豆は、焙煎の進行にともなって、うっすらとした黄色から、黄色、茶色、茶褐色、褐色と色が濃くなって行き、最終的には黒くなって灰化します。

しかし、灰化したコーヒー豆は、実用に耐えることはできません。

 

エカワ珈琲店がコーヒー豆の自家焙煎を開始した1990年頃には、焙煎度合を大きく、「浅煎」・「中煎」・「深煎」の3段階に分ける方法と、ライトからイタリアンまで、8段階に分ける方法が知られていました。

現在(2016年)でも、その頃の焙煎度合(煎り具合)の分類方法が、基本的には有効なのだと考えています。

 

【2】焙煎度(三段階)

焙煎の過程を、「浅煎」・「中煎」・「深煎」の3段階に分ける方法。

 

「浅煎り」は、一般的に焙煎時間が短いので、色はライトブラウン、酸味を感じさせるコーヒーになります。

この浅煎以前の段階は、コーヒー豆の色も薄くて香りも無い、とても飲用に耐えられないコーヒーです。

 

一般的に焙煎時間が長くなって、コーヒー豆の色がダークブラウンで、コーヒー豆のカラメル化が進行して苦味の強くなったコーヒーが、『深煎』のコーヒー豆です。

極端な深煎は、こげ臭がするただ苦いだけの、香りのない焙煎コーヒー豆になってしまいます。 

 

『中煎』は、色も味覚も焙煎時間も、浅煎と深煎の真ん中ということになります。

普通、一般に販売されている焙煎コーヒー豆のほとんどは、中煎のコーヒー豆なのだと思います。

 

【3】焙煎度(八段階)

焙煎の過程を8段階に分ける方法。

焙煎の浅い順に、以下のように分類できると思います。

(1)ライトロースト

最も浅煎り。コクと香りが不足しています。テスト用ロースト。

(2)シナモンロースト

浅煎り。挽いた時の粉の色が、シナモンパウダーに似ています。少しだけ香りがあります。テスト用ロースト。

(3)ミディアムロースト

普通の煎り方。香りと酸味が感じられます。

アメリカンローストの焙煎コーヒー豆。

(4)ハイロースト

中煎。もっともオーソゾックスな煎り方。ブラックコーヒー用。

(5)シティーロースト

中煎りのやや深め。酸味よりも苦味が少しだけ強くなります。シティーは、ニューヨークシティーのシティーだと伝えられています。

(6)フルシティーロースト

やや深煎り。アイスコーヒー用、エスプレッソ用。酸味が少なくなって、苦味が強くなります。

(7)フレンチロースト

深煎り。フランス式、ヨーロピアンロースト。豆の色は、タークブラウンで、ウインナコーヒーやカフェオレ、アイスコーヒー、エスプレッソ用。

(8)イタリアンロースト

最も深く煎ったコーヒー。黒い油が豆の表面に浮いてきます。イタリアン式ロースト。

 

【4】焙煎度とPH

アメリカで1959年に発表されたある論文によると、焙煎の進行にともなって遊離酸が増加するので、コーヒーのPHは低下して、メディアムローストあたりで、そのPHは最低になるということです。

その後、焙煎が深くなるに従って、遊離酸の量が減少して、PHは再び上昇すると書いてあります。

 

【5】シュリンケージ(モイスチャーロス)

コーヒーの生豆を焙煎するとコーヒー豆のかさは大きくなりますが、重量は、水分の減少で12~18%くらい減少します。

この重量の目減り率を、コーヒー豆のシュリンケージと呼んでいます。

 

色や味など、焙煎度に対する感覚的判断には個人差が存在します。

ですから、コーヒー豆の焙煎度を、できるだけ客観的に判断するための補助的な手段として、シュリンケージ(目減り率)が使用されているのだと思います。

 

【6】パフィング

コーヒー生豆に含まれている水分の含有量は、10~13%くらいです。

また、焙煎工程での加熱にともなって、コーヒー豆は膨張します。

固かったコーヒーの生豆は、焙煎によって、指で強くおさえればつぶせるほどにもろくなります。

このような焙煎によって発生するコーヒー豆の物理的な状態変化をパフィングと呼んでいるようです。

 

【7】物理的変化

コーヒーの生豆は、固くて重いのですが、焙煎コーヒー豆は、膨れてもろくて軽くなっています。

焙煎コーヒー豆の容積も、ライトロースト(浅煎り)あたりから急に増加し始め、比重も急速に低下していきます。

また、コーヒー豆の固さも、焙煎が進むにつれて、急速にもろくなっていきます。

 

【8】焙煎コーヒー豆の色

焙煎が進むにしたがって、コーヒー豆の褐色が濃くなっていきます。

この焙煎コーヒー豆の褐色のもとになる物質を、コーヒーメラノイジンと呼んでいます。

焙煎コーヒー豆の約80%が、このコーヒーメラノイジン(コーヒー豆の褐色物質)と呼ばれている物質だと考えられます。

 

コーヒー豆の焙煎工程では、まず、糖類がカラメル化して、コーヒー豆の色が、緑色から茶色に変化するカラメル化反応が起こります。

そして、焙煎時間が長くなってくると、メイラード反応が発生し始めます。

コーヒー豆焙煎時のメイラード反応は、一般のメイラード反応と違って、糖とアミノ酸以外にクロロゲン酸も反応に関係していると考えられています。

 

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