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珈琲学入門【4】、コーヒー生豆の生産国、認証、保蔵

コーヒーノキの栽培は、気温、降水量、土壌をはじめ、色々な条件が揃っていることが必要だと言われています。

その必要条件を満たす地域が、赤道を中心に北緯25度、南緯25度の環状地帯(コーヒーベルト)と呼ばれている国々のコーヒー農園なのだと思います。

コーヒーベルトに位置していてコーヒーノキを栽培している国々のうち、代表的なコーヒー生産国を幾つかピックアップしてみました。

また、21世紀に入ってから注目されている、フェアトレード団体、環境保護団体の認証コーヒーや、コーヒー生豆のエイジングについても触れてみました。

 

【1】コーヒー生豆の生産国

(1)ブラジル

ブラジルの国土面積は日本の約23倍、南アメリカ大陸の約半分を占めていて、世界第5位の広さです。

コーヒー栽培に適するテーラ・ロシャという肥沃な赤土に恵まれ、世界第1位の生産量を誇っていて、世界のコーヒー消費量の相当部分がブラジルで生産されているとも言われています。

 

(2)コロンビア

コロンビアは、南アメリカ大陸の北西端に位置していて、北はカリブ海、西は太平洋に面しています。

国土面積は日本の約3倍で、主要な都市は、全て高地に存在しています。

『珈琲を科学する』によると、有名な生産地は、≪メデリン≫・≪アルメニア≫・≪マニサレス≫・≪ボゴタ周辺≫で、『スプレモ』と『エキセルソ』という等級に分別されるとあります。

コロンビアのコーヒー豆は、水洗式のアラビカ種で、マイルドコーヒーの代表です。

 

(3)グァテマラ

グアテマラのコーヒー豆は、青みを帯びていて大粒で、味はまろやかで、良質な酸味・コク、それに優れた香りを持っていると言われています。

標高600~1500mの山の斜面で栽培されていて、首都グアテマラシティーの西方、標高1500mの高地にあるアンティグア地方で産出されるコーヒー豆は有名です。

 

(4)ジャマイカ

ジャマイカは、最高級のコーヒー生豆として知られているブルーマウンテンの産地です。

ジャマイカの名前は、先住民の言葉「XAYMACA(森と水の国/ザイマカ)」に由来するといわれているとおり、国土の5分の4が平均高度500mの山地で、1800~2000ミリの年間平均降水量がある雨量の多い国です。

 

(5)エチオピア

国土の大部分が高原で、土壌と気候がコーヒーの生育に適しています。

野生のコーヒーが自生していて、アラビカ種のコーヒー豆は全て、エチオピアを源としています。

1997年に発刊された『珈琲を科学する』によると、原始的な農業形態で乾燥式を主流とするアビシニアン・コーヒーが主ですが、シダモ・ジンマといった地域では、植樹・施肥・剪定も行われている、と書いてあります。

 

(6)インドネシア

インドネシアは、赤道を中心に、大小1万3000以上の島で構成される、世界最大の群島国家です。

首都は、ジャワ島のジャカルタです。

1686年、オランダ人によって、インドからアラビカ種のコーヒーが移植されたのが、インドネシアでのコーヒー栽培の始まりだと言われています。

 

(7)タンザニア

アフリカ最高峰のキリマンジャロ山は、ケニアとタンザニアの国境近くにあります。

その山麓、モシやアルーシャの山岳高原地帯のコーヒー農園を含むタンザニアの北部地区で収穫されるコーヒーをキリマンジャロコーヒーと呼んでいるのだと思います。

 

(8)パナマ

パナマ共和国は、北米大陸と南米大陸の境に位置するパナマ運河で知られている国で、コーヒー豆の生産量はそれほど多くありません。

ティピカ種などの在来種も多く栽培されていて、その品質の高さは、世界中のコーヒー専門家から注目されています。

 

(9)コスタリカ

軍隊を持たない国で、教育水準も高くて、政治・経済も安定しています。

地形は変化に富んでいて、それに伴って気候の地域差も大きくて、それぞれの地域で非常に個性のあるコーヒーが産出されています。

 

(10)パプアニューギニア

南太平洋にあるニューギニア島は、世界で二番目に大きな島で、その東側半分とニューブリテン島やブーゲンビル島など周辺の島々からなる国が、パプアニューギニアです。

気象条件(熱帯)や地形がコーヒー生産に非常に適した土地で、小規模な農家が8割を占めているのですが、栽培環境は世界の生産国の中でも最上級だと言われています。

 

【2】認証コーヒー、サスティナブルコーヒー

(1)サスティナブルコーヒー

コーヒー豆の生産農家に再生産と生活に必要な報酬を補償して、有機(オーガニック)のコーヒー豆に、それ相当の報奨金を支払い、持続可能な営農という環境下で栽培されているコーヒー豆。

 

(2)認証コーヒー

社会的に認められた国際機関によって、認証を受けているコーヒー。

いろいろな認証団体が、それぞれの考え方に基づいて、生産農家のコーヒーに認証ラベルを付与しています。

主な認証としては、バードフレンドリー、フェアトレード、レインフォレスト・アライアンス(RA/熱帯雨林同盟)、有機JASマークなどがあります。

 

【3】フェアトレードコーヒー

購入者(輸入業者)が生産者と協定を結んで、コーヒー豆の栽培から収穫までの経費と適正な利潤を保証するコーヒー貿易が、コーヒーのフェアトレードです。

経費と適正な利潤を保証することで、生産者の生活レベルと生産地の環境を守ることを目的としています。

 

【4】コモディティーコーヒー(先物商品取引されるコーヒー)

一般に消費・流通しているコーヒー生豆。

コーヒー生豆は、商品先物取引市場にて、コーヒー会社や投資家、投機筋によって売り買いされています。

アラビカコーヒー豆の先物契約は、ニューヨークマーカンタイル取引所(ニューヨーク商業取引所)にて取引されています。

 

【5】エイジングコーヒーとは何だ

Aged Coffee(エイジッドコーヒー)は、とげとげしい香味のコーヒー生豆を放置しておいて、その結果、古くなってしまった気の抜けた香味のコーヒーだと考えるのは間違っているのだと思います。

何故かと言うと、とげとげしい香味を、柔らかでデリケートな香味に変化させる方法が、コーヒー生豆のエイジングだからです。

 

【6】コーヒー生豆の規格と保管

コーヒー生産国のコーヒー生豆規格は、最低品質を保証するものです。

品質のバラツキの程度を保証しているわけではありません。

ロットによって、コーヒー生豆の成分組成に違いがある可能性があります。

もし成分組成が異なっていれば、焙煎コーヒー豆の香味にも、当然のこととして影響してきます。

 

【7】コーヒー生豆の保蔵で注意すること

コーヒー生豆の保存には、湿気が大敵です。

防湿設備の整備された倉庫に保存するのが、最適だと思います。

防湿設備が無い場合、繊維の袋から、通気性のあるポリ袋に詰め替えて保存します。

理由は、変なニオイが付着するのを防ぐためです。

 

【8】コーヒー生豆の保管と真空パック包装

コーヒー生豆が詰まっている麻袋が水に濡れたり、湿気の多い場所で麻袋に詰めたコーヒー生豆を保管して置いたりすると、コーヒー生豆は水分を吸収する力が強いので、水分と一緒に麻袋のニオイもコーヒー生豆が吸収してしまいます。

それを防ぐ方法として、コーヒー生豆の真空パック包装が考案されたのだと思います。

 

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