コーヒー飲用の始まりは定かではありませんが、エチオピアのアビシニア高原に自生していたコーヒーノキを、貿易商人たちが紅海を横断して、今のアラビア半島のイエメン地方に持ち込んだのが1100年くらい前のことだと推測されています。
最初の頃、宗教上の儀式に使う目的で、イスラムの苦行僧が回教寺院の庭でコーヒーノキを栽培して、回教寺院の中だけでコーヒーが飲まれていました。
宗教上の儀式で飲まれていたコーヒーが、人々の生活の中で日常的に飲まれるようになって、宗教家の一部の人たちからの反発を受けるようになります。
また、コーヒーハウスに集まった人たちが、社会や政治や宗教的な議論をするようになって、時の権力者たちの危機感を強めたのだと思います。
宗教家や権力者の中に、一般の人たちのコーヒー飲用を禁止すべきだとする人々が現れます。