世界的に知られている三大嗜好飲料、コーヒー、お茶、ココアの中で最も人気のある飲み物はコーヒーです。
コーヒーを生産する数十か国の2500万の農家が、コーヒー豆で稼ぐ収入に依存していると言われています。
収穫したコーヒーの果実から、外皮・果肉・内果皮・銀皮など、不必要な部分を取り除いて、コーヒー豆の種子を取り出す工程。
収穫したコーヒーの果実からコーヒー豆を取り出す工程を、コーヒー豆の精製と呼んでいます。
コーヒー豆の精製
コーヒー豆(生豆)の品質は、コーヒーノキの栽培条件、収穫のタイミング、そして、どのように精製処理されたに左右されるとも言われています。
そして、その精製工程の処理が、数か月後、あるいは1年後・2年後・3年後に消費者が飲むコーヒーの風味・香りに影響を及ぼすとも言われています。
収穫したコーヒー果実は、そのまま放置すれば腐敗してしまいます。果実のままでは出荷できないので、果実からコーヒー豆を取り出して乾燥処理する必要があります。その工程を精製処理工程と呼んでいます。
一般的な精製方法
コーヒー豆の精製方法として一般的なのは、ドライプロセス法(乾燥式)とウェットプロセス法(水洗式)の2種類の精製方法です。
ドライプロセス法とウェットプロセス法の基本的な違いは、コーヒー豆に付着している果肉と粘着物を乾燥させる前に取り除くかどうかの違いです。
ドライプロセス
乾燥式、アンウォッシュド、非水洗式と呼ばれている精製方式。
収穫したチェリーの状態でコンクリートやレンガ敷きの乾燥場に広げて日光乾燥するコーヒー豆の精製処理プロセス。
基本的に、乾燥→脱穀という2つの工程で精製処理されます。
ウェットプロセス
水洗式、ウォッシュドと呼ばれている精製方法。
基本的に、選別作業→果肉除去→発酵→水洗作業→乾燥という工程で精製処理されています。
コーヒー豆の乾燥方法
ドライプロセスはコーヒー豆を乾燥させて精製処理する方法ですが、ウェットプロセスでも、最終段階では、コーヒー豆を乾燥させています。コーヒー豆の乾燥処理は、全ての精製処理方法で採用されています。
コーヒー豆を乾燥させる最良の方法は、アフリカンベッドと呼ばれているドライングテーブル(乾燥テーブル)を使う方法だと思いますが、アフリカ以外の地域ではあまり普及はしていないようです。
アフリカ以外の地域で一般的な乾燥方法といえば、コンクリートパティオ(コンクリートの庭)にコーヒーを薄く平らに広げて乾燥させる方法です。
精製されたコーヒー豆は、分類・格付けされて商品として出荷されます。