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コーヒー粕からタミフルを

2009年から2010年のはじめ頃までのインフルエンザ騒動、そのインフルエンザの特効薬として知られているタミフルですが、コーヒー粕を利用して作るという方法もあるみたいです。

  
焙煎加工した褐色のコーヒー豆ですが、その褐色の部分には赤ワインに匹敵するだけの量のポリフェノール成分が含まれているわけです。
このポリフェノール成分は、いつも飲んでいるコーヒーにも多量に溶け込んで抽出されているのですが、コーヒーの粕にも多量に残っています。
 
コーヒーのポリフェノール成分ですが、その大部分は、コーヒー酸とキナ酸がくっついたクロロゲン酸という化合物です。
そして、キナ酸は、シキミ酸という物質に水が付加した形をしています。
そのシキミ酸が、インフルエンザの特効薬タミフルの原料に使われているとのことです。
ということで、コーヒーに含まれているクロロゲン酸を、コーヒー酸とキナ酸に分解して、さらにキナ酸をシキミ酸に分解するという方法が考案されているようです。
 
コーヒー粕麹からシキミ酸を生成する方法がそれなのですが、この方法を使うと、量産が難しいというタミフル製造の問題点を解決できる可能性があるみたいです。
 
缶コーヒー製造の際に排出されるコーヒー粕の利用方法ですが、使い捨てカイロの原料やコーヒーオリゴ糖の製造、メタン発酵・バイオコークス・燃料と、いろいろと考案されているわけですが、またひとつ、新しい利用方法が考案されたということになります。
 
それにしても、焙煎コーヒーに含まれているポリフェノール成分の機能性には、すごいものがあるみたいです。
でも、焙煎コーヒー豆に含まれているポリフェノール成分も、時間が経過すれば変質して行くわけですから、家庭や職場で飲むコーヒーについては、我がエカワ珈琲店の煎りたて新鮮なコーヒー豆を使うのが賢明だと思います。
 
【参考】

http://jstshingi.jp/abst/p/08/jst/jst804/tsunagu3.pdf