ステーリング(Staling)とは、焙煎によって作られた揮発成分(香り)が、空気中に放出されて香りが減少して行く現象なのだと思います。
焙煎したコーヒー豆は、必ず、時間とともに香りを失っていきます。この香りの退化現象のことを、ステーリングと呼んでいるのだと思います。
焙煎直後の焙煎コーヒー豆には、相当量の二酸化炭素が含まれて居ます。
その二酸化炭素は、焙煎後1週間くらいの間は急激に、その後の数週間は徐々に、焙煎コーヒー豆から放出されて行きます。
焙煎コーヒー豆からの二酸化炭素の放出と一緒に、焙煎中に発生した揮発性の香り成分も放出されます。
この焙煎コーヒー豆からの二酸化炭素の放出ですが、最初の1週間~2週間くらいは、焙煎コーヒー豆の香味を安定させる熟成過程ですから、例え、香り成分が一緒に放出されていたとしても、ステーリング/Stalingとは呼べないと、エカワ珈琲店は考えています。
焙煎コーヒー豆の熟成過程、安定過程が終了してからの香り成分の減少は、焙煎コーヒー豆の劣化現象だと思いますから、その劣化現象をステーリング/Staling と表現するのが理に適っていると、エカワ珈琲店は考えているわけです。
焙煎コーヒー豆は、焙煎してから相当に日にちが経過すると、香り成分が減少するだけでなくて、空気と接触することで品質も劣化します。
古くなって悪変した焙煎コーヒー豆を使ってコーヒーを淹れると、フラットな(気の抜けたような)コーヒーが出来上がったり、欠点のある不快な味のするコーヒーが出来上がります。
このようなコーヒーの味のことを、ステイル(Stale)と呼んでいるのだと思います。