「Wikipedia /水分活性」曰く、食品中の自由水の割合を表す数値で食品の保存性の指標とあります。
水分活性(英: Water Activity、Aw と略される)は、食品を入れた密閉容器内の水蒸気圧(P)とその温度における純水の蒸気圧(PO)の比で定義され、以下の式によって求められる。
Aw=P/PO
純水の水分活性は 1.000Awであり、0.000~1.000Awの範囲で表される。
Wikipedia /水分活性より
水分活性と珈琲
私たちが食べたり飲んだりする食品には水分が含まれていて、水分が多く含まれている食品は腐敗・変敗しやすく、乾燥して水分が少なくなっている食品は腐敗・変敗する可能性が低くなって保存性がよくなります。
コーヒー生豆にも、焙煎コーヒー豆にも、どちらにも水分が含まれています。コーヒー生豆の保存でも、焙煎コーヒー豆の保存のどちらでも、コーヒー豆中の自由水の割合が重要になるわけですが、コーヒー豆の焙煎の水分活性で重要なのは、結合水の割合(or結合水の量)だと考えています。
食品に含まれる水の指標
食品に含まれる水の指標として、水分含量、含水率、溶質濃度、浸透圧、平衡相対湿度、水分活性などが知られています。
その中で水分活性は、食品中の微生物の生育や酵素活性に必要な自由水のパロメーターとして便利に使われています。
食品の品質変化と含まれている水分の関係を表す便利な指標、ようするに、食品の状態いを表す便利な指標として使われているわです。
水分活性値
水分活性は、食品の品質変化と含まれる水分との関係を表すのに最適な指標だとされています。そして、水分活性の状態を数値で表しているのが水分活性値だと理解しています。
水分活性値は、水分子の動きやすさの活量を表している指標で、測定が比較的に容易なので、食品の保存性の指標として使われています。
食品寿命(シェルフライフ)と水分活性値
一般の腐敗細菌は、水分活性値(Aw)0.91以上で生育するとされています。そして、カビは(Aw)0.8以上、酵母は(Aw)0.88以上で生育するとされています。
水分含量と水分活性値を下げることで、食品に生育する微生物を制御することができるとされています。そして、食品に生育する微生物を制御することで食品寿命(シェルフライフ)を伸ばすことができるとされています。
コーヒーと水分活性の関係
コーヒー生豆の保存では、水分活性・水分活性値は重要な保存要素です。コーヒー豆の焙煎でも、水分活性・水分活性値は重要な焙煎プロファイルの要素となっています。もちろん、焙煎コーヒー豆の保存でも、水分活性・水分活性値は重要な保存要素となっています。
ちなみに、焙煎コーヒー豆の含水量は2%くらいだと言われていますが、その水は成分と強く結合している水ですから、零下30度~零下40度くらいでなければ凍結しない不凍水だと考えています。また、焙煎コーヒー豆の水分活性値は、Aw0.2くらいだと推測しています。