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メチレンクロリド(Methylene Chloride)

メチレンクロリド/CH2CL2は、有機溶剤、冷媒、金属機器の洗浄剤として工業的に広く利用されています。

カフェインレスコーヒー製造に使われる、無色で揮発性の液体。

ヨーロッパでは、メチレンクロリド製法によって製造されたカフェインレスコーヒーが広く流通しています。

 

脱カフェインのコーヒーを製造する方法として、幾つかの製法が知られています。

そして、それらの脱カフェイン(カフェインレスコーヒー/デカフェ)の製造工程では、幾つかの共通した問題点が存在しています。

 

(1)脱カフェインは、コーヒー生豆の段階で実施されます。

(2)コーヒーには、約1000ともいわれる様々な化学物質が含まれています。その中からカフェインだけを除去するのは至難の技です。

 

(3)カフェインは水溶性物質ですから、脱カフェインの製造工程では、必ず水が使用されています。

(4)水は、カフェインだけを選択的に除去できる溶媒ではありません。タンパク質のような水に溶けやすい他の化学物質も一緒に除去してしまいます。

 

そうすると、そのカフェインレスコーヒー豆を焙煎して、その焙煎コーヒー豆を使ってコーヒーを淹れると、全く味気ないコーヒーが出来上がってしまいます。

その解決方法として、メチレンクロリド(Methylene Chloride)や二酸化炭素、活性炭などを、コーヒー生豆からのカフェイン除去処理に利用する方法が考案されています。

 

現在、一般的に使用されているカフェイン除去処理の方法は、

(1)溶剤を使うカフェイン除去方法と

(2)非溶剤系のカフェイン除去方法の2つのカテゴリーに分類されるのだと思います。

 

(1)の溶剤を使うカフェイン除去方法では、メチレンクロリド(Methylene Chloride)などの化学溶媒の助けを借りて、コーヒー生豆からカフェインを除去しています。

この化学溶媒(溶剤)を使うカフェイン除去方法には、溶媒(溶剤)をダイレクトに直接コーヒー豆と接触させる方法と、間接的な方法で化学溶媒(溶剤)を利用する方法が知られています。

 

化学溶媒(溶剤)を使わないカフェイン除去の方法として、スイスウォータープロセスと二酸化炭素プロセスが知られています。