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収率/Extraction Yield

コーヒーの抽出(or醸造)は、焙煎コーヒー豆粉砕物(粉or顆粒)から香味成分を水に溶解・分散させるプロセスです。コーヒーの香味成分を適切に抽出するには、適正量の焙煎コーヒー豆を使って、コーヒーの淹れ方に適した大きさに焙煎コーヒー豆を粉砕して(挽いて)、お湯の温度と醸造時間を適正に制御する必要があります。

コーヒー抽出は、固体の原料から液体のコーヒーへと、品質レベルを維持しながら引き継いでいく仕上げの技術だと理解しています。

 

 

限界抽出量と適正抽出量

コーヒーの抽出に用いたコーヒー粉(or顆粒)に対する、コーヒー抽出液中のコーヒー固形分量の割合が抽出量だと理解しています。

コーヒー成分を徹底的に抽出すると、35%の分量が溶け出してくるとされているのですが、その場合、嫌味な成分が多くなってしまいます。(限界抽出量)

通常は、18~22%が適当だとされていて、焙煎度・焙煎方法・粒度分布・抽出温度・抽出時間によって変動します。(適正抽出量)

 

収率(Extraction Yield) 

収率(Extraction Yield)は、コーヒー抽出時に、コーヒーの粉からどれだけの成分が溶け出して来ているかを、比率で表現した値なのだと理解しています。

理想的な収率(Extraction Yield)は、20%プラスマイナス2%(18~22%)だとされています。

この数値は、1950年代、マサチューセッツ工科大学のロックハート教授らの実験で求められたもので、その後、SCAAによって検証されて、その数値が理想的な収率(Extraction Yield)だと確認されています。

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抽出不良、抽出オーバー

収率(Extraction Yield)が18%以下だと、抽出不良になってしまって、酸味・甘味・苦味のバランスが悪くて酸味だけが強調されるコーヒーが出来上がります。

収率(Extraction Yield)が22%以上だと、抽出オーバーになってしまって、苦味の強いコーヒーが出来上がります。

 

収率は、お湯の温度・抽出時間・焙煎コーヒー豆粉砕物の大きさに依存している

収率(Extraction Yield)は、湯の温度、抽出時間、コーヒー粉の形と大きさ、それに抽出方法に依存しているとされています。

湯の温度が高くなればなるほど、抽出時間が長くなればなるほど、コーヒー粉が小さくなればなるほど、収率(Extraction Yield)の値が大きくなります。

 

限界抽出量の定義、適正抽出量の定義 

コーヒー豆(焙煎豆)の成分のうち、水に溶ける成分を全て抽出してしまうと、粉の重量の30~35%に相当する量の成分が溶け出すといわれています。この成分量を限界抽出量と表現しています。

美味しいと感じられる成分量は、粉の重量の18~22%くらいで、この成分量を適正抽出量と表現します。

 

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ekawacoffee.hateblo.jp

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